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ニッケイ新聞 2008年12月23日付け

 百周年の会計に関する記者会見。サンパウロ市役所からの入金がないため、決算ができない状態が続いている。「(いつも自慢している)教え子のカサビ市長に伝えてはどうか」との記者の発言を上原幸啓理事長、無言の微笑みでかわし、「百周年は世界全体から見たら凄いこと。フランスの新聞でも取り上げられました。ご存知ですか」と聞き飽きた的外れな返答。それに加え、他社の記者をつかまえ、嬉しげに、「彼のおじさんは私のアミーゴ」。大丈夫ですかー、と額に手を当ててみたくなったと同時に、五千人いるという教え子にもアミーゴにも「あなたもそう思ってますか?」と聞いてみたいものだ。
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 百周年協会・OSCIPで一千万レアルを超える会計処理を行ったというが、日本の進出企業からの支援は、一五%ほど。「もう少し期待していたのだが…」と声を落とす中矢レナットOSCIP理事長。反面、ブラジル側の盛り上がりに感謝しつつも、「今の経済危機が半年前に起こっていたら…」と冷や汗。
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 県連が管理するイビラプエラ公園の開拓先没者慰霊碑。先日の代表者会議での発表によれば、百周年で例年以上に訪問者が多かった今年、百二十五の個人・団体から合計約二万四千レアルの寄付を受けた。ただ百周年というだけではなく、建立から三十年以上守り続けてきた結果の現れとも言えるだろう。記帳した人は六百九十三人。うち政府高官が十人、知事・副知事は二十三人だった。もっとも整備に加え、その時々の修繕も必要なようで、決して〃黒字〃とばかり喜んでもいられないが、日系社会の顔として、これからも守られてほしいもの。