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最高裁長官=司法制度の不備改善=「元服役者の社会復帰」に努力

ニッケイ新聞 2008年12月25日付け

 国家法制審議会委員長を兼任するジウマル・メンデス最高裁長官は二十三日、元服役者の社会復帰が二〇〇九年度司法界の目標であるとし、法曹界と社会に協力を求めたと二十四日付けフォーリャ紙が報じた。
 最高裁は「服役者の社会復帰キャンペーン」を始めた。手始めに元服役者四十人を、最高裁の運転手に月給五百レアルで採用した。
 全国で九千人の服役者は弁護士を雇うだけの資金がないため、刑期終了を裁判官に上伸できないでいるというフォーリャ紙の調査がある。
 最高裁は〇九年、司法制度の不備に取り組み、検察庁の権限や人的ミスについても検討するといっている。最高裁は各大学の法学部と協定を結び、学生の法定弁護人制度を考えている。
 四十万人の服役者は、貧しいため正当な裁判も受けずに拘束されているという。費用を払って弁護士を通じた訴訟だけを裁判所が審理、貧困者の裁判は放置されているのが実情だとされる。
 この種の裁判手続きを経ない拘束は無数にあり、法定弁護人制度でも解決できないと見られる。そのため社会の協力による弁護士のボランティアが必要となる。州によっては、既にボランティア制度があるが、規模は極めて小さい。
 社会がこのクラスの人たちを無視するのも、問題といえる。軽犯罪を犯した社会の弱者は人間扱いされないのだ。この社会的風習が、裁判官にも伝染したらしい。
 刑務所を訪れた者は、奴隷船のような雰囲気に誰でもショックを受ける。日常茶飯事に行われる拷問は、国連などがいくら抗議しても馬耳東風だ。司法制度の不備に、解決策はあるのか。

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