ホーム | ブラジル国内ニュース(アーカイブ) | 今こそブラジルの出番=先進国経済はガタガタ

今こそブラジルの出番=先進国経済はガタガタ

ニッケイ新聞 2008年12月30日付け

 「金融危機の結果を論じるのはまだ早いが、ブラジルの国際的役目が益々注目されそうだ」新興国に対する先進国の力が弱まり、先進国を被う不況は、新興国のそれより深刻だとする次のような寄稿を経済評論家ミング氏が二十七日付けエスタード紙に掲載した。
 米政府が金融救済に投じた公的資金は、莫大な債務になり、〇九年度国家予算にしわ寄せがくる。そして財政赤字は、さらに増幅する。折角救済した自動車は、アジアや南米へ出て行く。
 一方EUは、各国首脳の考えが違う。メルケル独首相とブラウン英首相は、サルコジ仏大統領と意見が相違。英首相はベルルスコーニ伊首相と音調が合わない。みんな勝手な方向へお神輿を担いで、前へ進まない。
 各首脳の個性も異なるが、これではEU憲法の今後が思いやられる。欧米経済ともにガタガタで、新興国代表の台頭が望まれる。政治的にも経済的にも世界の牽引役として登場が期待されるのはブラジルだけではない。