ブラジル国内ニュース(アーカイブ)

為替市場=レアルは最不安定=中銀介入政策に低劣批判

ニッケイ新聞 2008年12月30日付け

 英為替ディラーB&Tは二十七日、レアル通貨が八月末以来、世界で最も不安定な通貨だと発表したことを二十八日付けエスタード紙が報じた。
 この上下振幅巾は、貿易と投資の見通しがたたないことで、ブラジル経済にも大きな影響をもたらすと評した。リーマンが破綻した九月十二日、一ドル一・七八レアルから二十六日には二・三七レアルまでも二四・九%下げている。
 最高と最低で四〇%も為替が変動しているので、B&Tは三六%を為替変動の限度という。為替相場を安定できない中央銀行は、その能力が問われている。中銀にとっても今回の大不況は、初めての経験らしい。為替介入が腕相撲なら、中銀は黒星続きだ。
 中銀はドル高を抑えるのでなく為替相場の安定に努めるべきで、弾薬の量を公表するのも愚策だと為替関係者がいう。それは、総裁だけが知る秘密にすべきこと。
 輸出入業者は毎週、為替契約を結ぶ。相場が不安定なため契約で足踏みをする。そのため、国家経済の流れも九月から停滞している。恨みが中銀の為替介入に向く。

こちらの記事もどうぞ

Back to top button