ニッケイ新聞 2009年1月8日付け
昨年九月半ばから始まった米金融危機のために動揺したコモディティ市場で、大豆価格に強気変化が見え始め、〇九年の年始に朗報をもたらしたと四日付けヴァロール紙が報じた。
大豆の国際価格はまだ不安定だが、南米の穀倉地帯であるパラナ州と南リオ・グランデ州に、長期にわたる降雨不足で不作が予想されること。さらにアルゼンチンとパラグアイの干ばつ情報がシカゴへもたらされた。
大豆高騰の原因になる中国は〇八年、米国から千七十万トンを輸入した。期待される中国需要の伸びは、中国経済の今後にかかっている。中国の潜在的需要は高く、たとえ経済の落ち込みがあっても大豆相場に大きな下落はないとアナリストは見ている。
南米の干ばつと中国の需要でシカゴ穀物市場は十二月三十一日、大豆がブッシェル当たり二七セント上げ、九・八〇ドルにつけた。心理的には十ドルに戻した。