ニッケイ新聞 2009年1月9日付け
【中国新聞】景気後退による雇用状況の悪化で、芸南賀茂地域でもブラジル人やペルー人の失業相談が急増している。昨年十二月から増え始め、年明け以降も増加傾向が続く。呉市では公共職業安定所などが相談体制の強化を検討し始めた。
母国語での生活相談に対応する呉市国際交流広場によると、月十件前後だった労働関係の相談件数が十二月に入って二十五件に増えた。仕事納めの二十六日に十件以上が集中。今月も受付開始の六日からすでに十件近くに上っている。自動車関連企業から契約を打ち切られた非正規雇用のブラジル人やペルー人が中心で、雇用保険の手続きに関する相談が大半を占める。次の仕事が見つからず帰国手続きを取る事例も多いという。
呉公共職業安定所を訪れる外国人も増加。十二月は月平均の三倍に当たる約三十人が再就職先の相談などに訪れ、今後も増える可能性があるとみる。一方、東広島市がサンスクエア東広島に設けている外国人向け相談窓口には、昨年十二月末から今月にかけてブラジル人失業者による約十五件の相談があった。市によると「前年の同じ時期に、外国人からの失業相談は一切なかった」という。