ニッケイ新聞 2009年1月10日付け
パラナ州と南リオ・グランデ州が雨不足で悩んでいる一方、サンタカタリーナ、リオ、ミナス、エスピリトサント各州や連邦直轄区などの水害報道が続いている。レピトスピラ症患者三人が死亡したリオ州北西部のイタペルーナ市では一月足らずで四回の洪水が起き、避難生活者は州内で三万五〇〇〇人超。六一市が警戒体制下のミナス州の死者は二四人。エスピリトサント州では孤立化した町がある他、避難生活者四万二五〇〇人。サンタカタリーナ州では、非常事態宣言継続中の一四市他、六三市も警戒体制下。水害死者は一五三人に増え、行方不明六人、避難生活者三七六一人。
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南リオ・グランデ州ポルト・アレグレ市で八日午前、運転手が意識を失い制御不能となったバスが、舗道上の家族四人を轢いた上、ビルにぶつかり炎上という惨事が発生した。現場からは母親と娘の焼け焦げた遺体が回収された他、息子、運転手と乗客の計一四人が負傷。父親は肺損傷で重体。バスは街路樹や公衆電話をもなぎ倒し、交差点を横切った形でビルに突っ込んでおり、糖尿病を患っている運転手が低血糖症を起こしたことによる事故らしい。
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五日未明に三二歳の難病患者の女性が船中で死亡という事件が起きた豪華客船で、今度は乗客二〇五〇人中、少なくとも三八〇人が食中毒と見られる症状を起こし、サルバドールで足止め。リオ市を出発し、一週間かけて北東伯を巡る旅の途中の出来事で、船内の食品管理に問題ありとした国家衛生監督庁に対し、船の責任者は、船内の医務室を訪れた患者は三六人で常識範囲内とした上、サルバドールでは上陸して外食した乗客もおり、船内での食事のせいではないと抗弁している。