ニッケイ新聞 2009年1月15日付け
セーラサンパウロ州知事は十三日、二〇一〇年までの二年間に当初予算の三倍に当たる三十億レアルを投じ、州道の近代化に力を入れることを表明と十四日付けエスタード紙が報じた。他州からサンパウロ州に入っただけで、道路の素晴らしさが認識できるように示威する計画だ。
連邦政府が国道で行っている「タッパ・ブラッコ(応急措置)」に対し、セーラ州政の違いを歴然と見せる考えだ。知事は十五日、バンデイランテス宮でサンパウロ州地方自治体の長らを集め、サンパウロ州の村おこし計画を説明する。
知事の目的は二〇一〇年の大統領選を視野に入れ、既に管理民営化した部分を除く州内一万二千キロの州道を再整備すること。資金は国際金融や州立貯蓄銀行(ノッサ・カイシャ)の売却資金、民間資本の参加、州予算などで充当する。
同知事は選挙公約に、運輸局の昇格と道路網の整備を挙げた。その中には、未開拓地の低地を水抜きして建設する新規の州道や泥道の舗装もある。目的はサンパウロ州地方部の産業開発で、生産物を搬出する基幹構造の整備が鍵だと考えている。
連邦政府のお役所的で緩慢なインフラ政策に対し、近代的で機能的なインフラを誇示したい同知事は、サンパウロ州の基幹構造は応急措置で造ったものではなく、先進国のモデルを導入した本格工事であることを示すという。