ユニセフ子供白書=妊産婦死亡は年53万人=子供死亡40%は新生児期に=ブラジルでの課題は若年妊娠
ニッケイ新聞 2009年1月17日付け
国連児童基金(ユニセフ)が十五日、妊産婦や新生児死亡リスクに関する「二〇〇九年世界子供白書」を発表した。
十六日付伯字紙や一五~十六日付サイトによると、今年の子供白書で注目されたのは妊産婦死亡率と新生児死亡率だというが、〇五年の世界の妊産婦死亡は一五~一九歳の七万人を含め、年五三万六〇〇〇人。その半数はアフリカ、アジア十カ国、九五%は二大陸、九九%は貧しい国に集中。
〇五年の妊産婦死亡率は、出生一〇万人当り八人の先進工業国に対し、後進国八七〇人、サハラ以南のアフリカ諸国九二〇人。死亡率の最も高いナイジェリアは七人に一人死亡で、妊娠出産は危険との認識が今も高い。
ブラジルの場合、妊産婦死亡率は一一〇人と、新興国内でも改善が進んでいる方だが、貧困層で低学歴の青年女子を中心に妊娠の若年化は進んでいる。
その一方、〇八年九月二十八日付エスタード紙によれば、二〇〇〇年の出産では、一五~一九歳の母親が一九七〇年の六・五%から一九・八%に増えた他、母親が一〇~一九歳という出産は〇七年には五七万件余り。若年での出産が生涯に及ぼす影響は大きく、学校中退や中絶などの問題も起きる。また、若年での妊娠に対する反応は、青年の属する社会階層によっても大きく異なり、若年の母から生まれた青年は、若年妊娠をする傾向も強いという。
一方、子供の死亡率については、五歳未満児の死亡の四〇%が生後二十八日以内の新生児期、さらにその四分の三が生後七日以内の早期新生児期に起きていると指摘。世界的な取組みで減少が続く中でも、後進国で生まれた子供は先進工業国の子供より新生児期の死亡率が一四倍も高く、新生児期に死亡した四〇〇万人中、九〇%はアフリカ、アジアに集中と、格差は依然大きい。
ブラジルの場合、〇七年の五歳未満児死亡率は、〇六年の一〇〇〇人当り二〇人から二二人に増え、世界ランキングも一一三位から一〇七位に悪化したが、周産期医療や妊娠期教育の普及による子供の死亡率減少傾向は継続し、一九九〇年の五八人との比較では六二%減少し、減少率の高い一八カ国の中に入っている。