ニッケイ新聞 2009年1月21日付け
二十日付本紙既報のレナセール教会の屋根崩壊事故負傷者は百人を越えた。近くの住民は、クリスマス前にも教会外壁の穴やひび割れが見えていたが、会堂内のペンキを塗り直し内側からは見えなかったため、教会側は何の処置も取らなかったと手厳しい。違法改築や不適切な機材設置なども指摘され、教会への疑問や批判も高まる一方。教会初参加で死亡した少女や、母をかばうように抱きついたまま息絶えた母娘らの報が涙を誘う。
◎
同教会で結婚式を挙げたカカー選手はイタリアから電話をかけて親族の安否を問うたというが、注目されていた移籍問題では、マンチェスター・シティー側の一億二千万ユーロという巨額の提案を断り、ミラン残留を決意。移籍交渉はほぼ決まりと見られた後のどんでん返しで、史上最高額の移籍交渉の行方を見守っていたミラン・ファンは歓喜の声を上げた。
◎
ブラジリアの公園で十九日朝、二人の路上生活者が射殺されるという事件発生。現場は、九七年にパタショー族の男性が生きたまま火をつけられて死亡という事件が起きた場所でもあり、警察では麻薬取引にかかわる問題か個人的な恨みによる事件との見方の他、社会的粛清との見方も捨てていない。バイクで通りかかり犯行に及んだのは、三〇前後の白人男性だったという。
◎
十八日から開催中のファッション・ウィーク・サンパウロ(FWSP)のテーマは「ブラジルらしさ」と「ブラジルの幸福」で、二月に生誕百年を迎えるカルメン・ミランダへの顕彰の意味もあるという。ミランダはポルトガル生まれ、リオ育ちの女性だが、米国で活躍し、ボサ・ノヴァ普及に大きく貢献した。