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生活扶助=10万人の子供が資格失う=授業出席率が85%未満で=生徒を取巻く厳しい環境

ニッケイ新聞 2009年1月27日付け

 授業出席率が足りないために、生活扶助給付を打ち切られる生徒が多い自治体の半分以上はサンパウロ州に集中している、と二十五日付エスタード紙が報じた。
 児童生徒への生活扶助給付は授業の八五%以上出席が条件だが、十二月の全国実績では、生活扶助対象生徒の三%(四五万人)が出席率不足。
 出席率不足の生徒には警告文書が送られるが、連続して三度目の出席不足となった生徒は扶助給付が一時停止される。この時点で授業への出席が生活扶助給付の必須条件と気付く親も多いが、五回連続での出席率不足者は扶助受給資格を失う。
 受給資格喪失者は〇六年以来既に一〇万人となり、少なくとも一回は給付停止を受けた生徒は六五万四〇〇〇人にも。
 プログラム管理を担当する社会開発省では、扶助給付停止や受給資格喪失の原因として、学校周辺の治安が悪い、交通手段が不十分、生徒が家業や家事を手伝う、家族の協力不足などを列挙。
 出席率不足の生徒比率が高い自治体五〇のトップのトッカンチンス州トカンチーニア市は出席率不足の生徒比率が六五・一%。以下、ピアウイ州パエス・ランディン市四六・六%など、四位までが出席率不足の生徒が三〇%以上、二二位までが二〇%以上。二六市がサンパウロ州内に存在するが、これらの自治体の多くは小規模で、共稼ぎなどの事情を抱える家庭も多い。
 三七・八%の生徒が出席率不足のサンパウロ州パウリスタニア市もその一例で、受給資格を失った一五歳のフランシーネさんは、朝早くから畑に出る両親に代わり、家の掃除や弟達の食事の世話、アイロンがけなどをこなした後に登校する。学校に行くことは贅沢という同市では二〇〇人の生徒中二〇人が受給資格を喪失。働いている生徒もおり、二〇人中一三人は高校生。
 地域社会の経済状況改善や地域の協力抜きでの出席率改善は難しいが、警告文書を理解できない親、効果的な対策が打てない市など、子供を取巻く環境改善も困難。二十四日付伯字紙が報じた、飼い猫や居もしない息子の名で扶助金を受取っていたマット・グロッソ州某市の担当者の例などは言語道断だ。

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