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最新の超音波検査装置を寄付=リ・ロータリーが友好病院に=埼玉県のクラブと共同で

ニッケイ新聞 2009年1月28日付け

 リベルダーデ・ロータリークラブ(以下リ・クラブ)は国際ロータリー二七七〇地区(埼玉県)と共同で、サンパウロ日伯援護協会の運営する日伯友好病院(別府オズワルド院長)に、最先端の超音波検査装置(四万八千ドル相当)を寄付した。二十一日にパルケ・ノーボムンド区の同病院で同装置「Xario」(東芝製)の披露会とカクテル・パーティーが行われ、リ・クラブや援協、友好病院関係者二十人余りが集まった。
 故水本毅氏(リベルダーデ商工会長)が初代会長を務め、近年までメンバーの半分が日系人だったリ・クラブが大型寄付を行うのは、一九七六年の創設以来初めてだ。
 三年前、リ・クラブから選出された四四三〇地区長のパウロ・エドアルド・デ・フォンセッカ氏が、「百周年を機に日本との交流を深めたい」と阿部義光リ・クラブ元会長に要請したのがきっかけ。
 阿部元会長は日本のロータリークラブ全地区と連絡をとり、二〇〇六年には静岡、山梨、埼玉地区と交換研修を実施するに至った。人的交流により日伯の絆を深め、今回の埼玉地区との共同プロジェクトに発展。
 〇七年十一月、森恵美リーダー率いる四人が埼玉へ研修へ行った際、友好病院への寄付プロジェクトがまとまり、ロータリー国際財団に申請。努力が実って四万八千ドルの大口補助金交付が決まった。
 「日系人と共にあるリ・クラブが、百周年を機に、埼玉と協力して日系団体に寄付できて、そりゃもう嬉しい」と阿部元会長。
 寄付先として友好病院を紹介した尾西貞夫援協副会長は、初期からのリ・クラブ会員。「皆の努力と協力の結果。非日系の地区長がやろうと言ってくれて、まさに日伯一致団結した」と感慨深げ。
 披露会には、森口イナシオ援協会長、ヴァルデマル・アルメスト同財団会長、ロナルド・デリア元同地区長、マルコス・プラド・オルタ元会長らも駆けつけ、岡本照彦超音波診断部責任医師による説明などがされた。
 「レントゲンよりも早く害がない超音波は、内臓診断など利用頻度が高く、二十四時間体制で使われている。最新機器が揃っているのはサンパウロ市でも友好病院くらい。今後、より正確な診療に生かしたい」と岡本医師。
 「今日は嬉しくてしょうがない日」とロータリークラブ関係者は口を揃え、充実した顔を浮かべていた。