ニッケイ新聞 2009年1月29日付け
「アマゾンの蛙で体を治す」――!? 和名でフタイロネコメ蛙といわれるアマゾンに生息する蛙、KAMBO(sapo phyllomedusa bicolor)の毒を抽出したエキスによるセラピーを行っているフェルナンド・ジニさんが熊本県人会(Rua Guimaraes Passos 142 Vila Mariana)で三十一日午後一時から、コロニアを対象とした治療を行う。古来からアマゾンのインヂオの間で使用されているもので、関節炎、糖尿病、心臓病、アレルギー、インポなどにも効果があるという。すでに一万人以上の日系人に対し治療を行ったフェルナンドさんは、「体をきれいにし、精神を落ち着け、免疫力を高める効果があります」と呼びかけている。参加費は三十レアル。
フェナンドさんとともに二十六日に来社、セラピーのコーディネートを行っている宮原ジョルジさんは以前、糖尿病がひどく、一時は三百九十にもなる高血圧にも悩まされていた。
そんなとき、ソロカバ在住のジニさんと知り合い、体の不調を訴えたところ、KAMBOによる治療を勧められた。
「次の日になったら、血圧が九十に下がり、すごく調子が良くなったんですよ。本当にビックリしました」
糖尿や癌にかかる人が多い日本人の体質を聞いたジニさんは、コロニアを対象とした治療を始めた。口コミで評判が伝わり、すでに日系団体の会館約十カ所で一万人を超える日系人の治療を行っている。
具体的な治療方法は、焼いた爪楊枝状のもので上腕部の皮膚を五カ所軽く焼き、傷口部分にメンソレータムのようになったKAMBOのエキスを塗りこむという。
宮原さんの説明によると、副交感神経を刺激するので光を見たり、具合が悪くなることもあるが、「体や精神の悪い部分がキレイになっている状態で五分ほどで元の状態に戻る」と話す。
三回治療を受けた五十代の日本人女性は、「治療を受けた後、気を失ったのかスーと床に倒れた。百%リラックスした感じで心地良かった。以来、ひどかった鼻のアレルギーもすっかりなくなり、ストレスのせいか夜になると全身に出ていたジンマシンも治った」とその効果を説明する。
宮原さんは「できれば治療前はご飯をお腹一杯食べず、水を持参してほしい。めまいがすることもあるので、毛布を持って来る人もいます」と話している。