ニッケイ新聞 2009年1月31日付け
世界情勢が激変する中でルーラ大統領は、Farc(コロンビア解放前線)を表立って批判しなかったし、Farcにテロリストのレッテルを貼ることもなかった。ところが政府は最近、Farcに対する態度を徐々に変化させていると三十日付けジアリオ・デ・コメルシオ紙が報じた。
政府与党PT(労働者党)とFarcの関係は、厚い霧に覆われ判然としなかった。その雲を払ったのが、〇八年三月殺害されたラウル・レジェス氏のEメールに登場したブラジル人政治家六十人の存在だ。
六十人はFarcとの関係を否定したが、Abin(国家諜報部)は関係を示す証拠を握っており求められれば、いつでも公表すると脅した。
Farcは最近、体面改善に努め人質六人の解放を通告した。政府は、その奪還に陸軍部隊とヘリを提供した。さらにFarcに対し、武力活動から政治活動へ戦略変更を指導するらしい。