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栃木のデカセギ殺人=会社役員に死刑求刑

ニッケイ新聞 2009年2月3日付け

 【共同】栃木県小山市の日系ブラジル人ら二人を殺害し金品を奪ったとして、強盗殺人などの罪に問われた会社員片山高志被告(40)と会社役員林大平被告(31)の論告求刑公判が一月二十九日、宇都宮地裁栃木支部(林正宏裁判長)で開かれ、検察側は林被告に死刑、片山被告に無期懲役を求刑した。
 検察側は「わずか一カ月の間に二人を殺害した特異な犯行で、金を入手したいという短絡的で自己中心的な動機」と指摘。実際の殺害行為で中心的な役割を果たした林被告の責任は片山被告より重いとした。判決は三月十九日。
 論告によると、遊興費で借金があった片山被告が日系ブラジル人で会社員イシダ・フェルナンド・タイゾオさん=当時(48)=の預金を狙い林被告に犯行を持ち掛けた。前橋市の中古車販売業清藤儀人さん=当時(37)=の殺害は、清藤さんと車の取引でトラブルになり、借金を抱えた林被告が考えた。
 両被告は昨年三月四日、イシダさんの首を絞めて窒息死させ、キャッシュカードなどを奪い、同四月二十日、清藤さんの頭を鉄パイプのようなもので殴るなどして殺害したとして起訴された。