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バチスチ亡命容認=大統領が最高裁一任=国家主権と法相権限の行方

ニッケイ新聞 2009年2月4日付け

 ルーラ大統領は一月三十日、イタリア政府から再々身柄引渡しを要求されているバチスチ容疑者の政治亡命判断を、最高裁に一任する意向を表明と三十一日付けアゴーラ紙が報じた。
 大統領は最終的に、最高裁判断に順じることを確答。ベレンで行われた社会フォーラムでも大統領は同件に触れ、「政府決定は、同件の決定権限を持つ法相によって決定された。だが、重要なのは国家主権が尊重されること。イタリア政府も司法判断に持ち込む権利がある。いかなる判断が正しいかはかかる権威が判断し、政府は決定を順守するのみだ」と述べた。
 ベルルスコーニ伊首相は、ブラジルと国交断絶する意向はないが、政治亡命の口実で逃亡する道は断つという。ブラジルの法令では、亡命容認の是非決定は法相の権限となっている。しかし、大統領の立場として、決定権限を最高裁へ一任したようだ。