ニッケイ新聞 2009年2月5日付け
CNT/Sensus調査は三日、減俸や操短、解雇で世相が混乱する一月二十六日から三十日に調査を行ったところ、ルーラ大統領の政権評価と大統領個人への信頼が衰えていないことを発表と四日付けフォーリャ紙が報じた。
政権評価は最良と良を合わせて、十二月の七一・一%から七二・五%へ。大統領の個人評価は、八〇・三%から八四%に上昇した。
調査は労働市場が過去十年で最悪の状態にある時、二千人に質問をした。雇用は六カ月で好転と答えた回答者は、前回の四七%から五一%へ増えた。失業を心配している人は、前回の五六・六%から四二・七%へ。
ルーラ大統領に三選がないにしても支持率は、ルーラが二一・三%。セーラ八・七%、ネーベス三・九%、ロウセフ二・五%であった。
リオ市スラム街の小学校落成式に臨席した大統領は調査結果について「金持ちは、有能な政治家を必要としない」と述べた。経済成長に努め、雇用を創出するのは、貧乏人のためと強調。
リオ州のカブラル知事とパエス市長に「政治とは、貧乏人のために行うもの。金持ちには、市街を清潔にするだけで十分。公立病院は貧乏人のためのもの。金持ちは、家族専用の医院がある。貧乏人は風邪を引いても、公立病院の他に行く所がない」と諭した。
金持ちは、ルーラ政治に抵抗すると大統領がいう。サンパウロ市ノーヴェ・デ・ジューリョに立ち並ぶ空家ビルを、借家生活者用に改造しようとしたら、付近の居住者が路上生活者と一緒にされると猛反対の署名運動を行った。
大統領によれば、金持ちは貧乏人に挨拶をされるのも嫌う。金持ちは、貧乏人が近づくだけでも、時代から乗り遅れると思っている。政治は貧乏人を大切にすると、全てがうまく行くと大統領は考えているようだ。