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メルコスール=亜輸出に融資提供=保護制度の廃止を説得へ

ニッケイ新聞 2009年2月18日付け

 亜製造業者がキルチネル亜大統領に保護政策の継続を要求し、ブラジル製品の対亜輸出を排除する動きがあることで、政府は対亜貿易に特別クレジットを設ける意向を表明と十七日付けエスタード紙が報じた。
 亜閣僚からなる通商使節団がブラジルへ向け出発するに先立つ十六日、亜工業連盟はキルチネル大統領に陳情した。保護制度の廃止が世界的な傾向となっている現在、隣国は旧弊が現存する。
 政府は亜製造業へも輸出クレジットを提供することで、亜政府の保護制度を解除させる考えだ。Fiesp(サンパウロ州工業連盟)は、亜政府の保護主義に対する報復措置を政府に提案した。
 亜国は一月、市場開放をしたブラジルのタイヤやフード・プロセッサーの輸入に制限を設けた。さらに、五十種類の鉄管へ価格制限を行った。先週は八百品目に対し制限条項を設け、繊維製品や寝具類の入荷を押えた。
 隣国が保護主義で国内産業を守る時代遅れの考えを捨てるため、ブラジルは国庫から公金を放出することになる。先ず亜国内で営業するブラジル企業へ資金のてこ入れを行う。
 ブラジル製品に対しダンピングだとか、衛生規制だとか難癖をつけるのは、輸出競争力が虚弱だからだ。それらの企業に体質強化のための資金注入を行う。メルコスール二大加盟国の一方に、てこ入れをする考えだ。
 ブラジルの資金援助で生産し対伯輸出を営む亜企業が債務決済できない場合、債務の繰り延べにも応じる。積み出し準備のための資金融資も行う。スワップ(債権や債務の交換)取引も、これから行う予定。
 金融危機が襲った当時、両国は同じような状況にあった。ブラジルは一足先に立ち上がったが、今後は亜国や他の加盟国にも、資金援助の手を差し伸べる予定だ。

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