ニッケイ新聞 2009年2月21日付け
ブラジル日系協会(京野吉男会長)は七日正午からサンパウロ市のブラジル霊友会(岡本謙蔵会長)会館で新年会を盛大に開催した。約百六十人が出席。斎藤準一空軍総司令官も訪れ、コロニアへメッセージを寄せた。
司会の原田清さんは「本日、日系コロニア随一の著名な斎藤準一空軍総司令官に参加していただき、この上ない喜びです」と歓迎した。
斎藤総司令官は、「両親の世代は移民ならではの苦労が多く、それを日本人の気高い精神と誠実さを持って、困難を乗り切ってきました」と振り返り、当日の大変な歓迎ぶりに感謝を表わした。
京野会長から斎藤総司令官に、「日系社会を代表する最高に誉れ高き人物を表彰する」と記された表彰プレートが手渡された。続くあいさつで同会長は、「本日は総司令官に来ていただき、協会にとって何世代にもわたって誇れる素晴らしい新年会です」とめったにない機会を喜び、「この日のために昨年から準備をしていた」とのべた。
斎藤総司令官の実姉、横田寛子さんはニッケイ新聞の取材に答え、「一枚の紙切れも盗まず、正直、勤勉、献身的な人が好ましい。実るほど頭を垂れるの如く、人間は謙虚であれと両親から教育を受けた」と厳しかった家庭環境を説明した。
会員の桜井仁さんは、総司令官が入隊前に東山銀行で働いていた時の同僚。「彼はその頃、話しもせず黙々とたくさん仕事をこなしていました」と思い出す。
総司令官はニッケイ新聞の取材に、「これからも世界で輝かしい業績のある日本人移民の益々の繁栄と幸福を祈ります」とのコロニアへのメッセージを語った。
新年会にはジョゼ・ロベルト・シアー中将、ニイルソン・ソイレト・カルミナチ少将、エドガード・デ・オリベイラ・ジュニオール少将、ウィリアン・ウー連邦下議、清水俊昭領事、千坂平通JICAサンパウロ支所長、サンパウロ州知事公邸の警備をするカーザ・ミリタールの司令官キタ・マサオ・ルイス大佐ら約百六十人が出席した。