ブラジル国内ニュース(アーカイブ)

幹細胞研究=8無菌研究室を建設=難病治療や産業化へ一歩

ニッケイ新聞 2009年2月24日付け

 幹細胞の研究で数々の意義ある成果を上げているブラジル医学界にはそれを高度に発展させる基幹設備がないため、政府は二十一日、専門の研究所八カ所の建設に融資と二十三日付けエスタード紙が報じた。二〇一一年の完成を目標に、数々の難病治療と産業化に取り組む意向らしい。
 国立癌センター(Inca)骨髄研究室のエリアナ・アブデライ主任によれば、リオデジャネイロ連邦大学と国立癌センターが年頭に培養に成功した、多臓器に応用できる分化万能細胞の培養は、非常に厳格に管理された研究施設で行なわれたという。
 肝細胞に関する研究には、完全に遮断された安全な無菌室を建設する必要がある。政府は二〇〇九年中に、Incaに幹細胞用と遺伝子用の二つの無菌室を完成させることになっている。ブラジルにおいて幹細胞治療と遺伝子治療の研究が、本格始動する。
 Finep(研究融資機関)は、二〇〇八年中に、BNDES(社会開発銀行)から融資された千三百万レアルの資金と保険省の千六十万レアルで、八グループの肝細胞研究班を編成し、研究基盤を据えた。これら八つの研究所では、施設の建設や整備のために、二年~三年の期間で、各々、百九十万~四百八十万レアルの予算が計上されている。
 八つの八研究所は五州に散らばっており、ここで研究培養された原種の幹細胞は、成人の組織やへその緒から採取、培養された幹肝細胞や、受精卵から培養される胚性幹細胞の全てを含んでいる。これらの研究所で培養された幹細胞は、研究に関心のある民間の研究室にも無料で提供されることになっている。
 幹細胞治療の計画として将来、臓器コモディティで販売したいと、Finepは考えている。効果が証明されれば、多くの国々が自国で臓器培養をしないで輸入する。臓器には、各種の品質証明書が添付される。
 幹細胞が治療に使われたという公式発表は、まだ世界のどこにもない。難病患者が生体実験に提供を名乗り出て、試験中というのは多数ある。
 研究所建設の他に、政府は幹細胞治療で四十グループを組織、患者千二百人から同治療の効果を調査する。その中に心筋梗塞や動脈硬化、シャーガス病、心臓肥大などの患者が自発参加をする。

こちらの記事もどうぞ

Back to top button