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緊密化する日本とパラナ=農業交流進める西森州議

ニッケイ新聞 2009年2月27日付け

 「大分、日本から帰ってこられているようですね」。西森ルイス弘志パラナ州議は十三日、「デカセギの今後を心配している」と語った。前日には同州セブラエ役員のフェルソン・ノガロリ氏や地元銀行幹部とも打ち合わせをし、帰伯者への小口融資や起業相談の強化を検討している。
 「ただし、デカセギは個人の金儲け」という意識が一般に強いため、「困っても個人の責任」という一部の意見があり、同州でも対応は一枚岩ではないようだ。
 一方、同州議が力を注ぐ農業部門では、大きな進展が見られるという。昨年五月にパラナ州農協中央会(OSEPAR)メンバーなどによる経済使節団が訪日し、全国農業協同組合連合会(全農)などを訪問した。
 その結果、現在三回目の使節団(大豆油関係社など含む)が先週から来伯中で、今回はパラナ中央会の大豆貯蔵庫やパラナグア港の積み出し施設などを視察した。全農は〇七年に五兆二千五百七十九億円を取り扱った実績がある。
 北米中心の現在の取り扱いを南米にまで広げる方向性があり、現在、パラナ中央会が交渉しているという。
 西森州議は「パラナと日本は農業を通してますます緊密化するでしょう」との展望をのべた。