ニッケイ新聞 2009年2月28日付け
コチア青年連絡協議会は二十二日午前十時から、二〇〇九年度定期総会をリベルダーデの宮城県人会館で開催した。サンパウロ市・近郊を中心に約五十人が出席。役員改選が行われ、山下治会長に代わり、副会長の新留静さんが新会長に就任した。同会では今年、コチア青年花嫁移住が始まって五十周年の節目を迎えることから、五月に記念集会の開催を計画している。
先亡者へ一分間の黙祷後、任期満了を迎える山下治会長は、「グァタパラに千六百本植樹するなど、百周年に相応しく意義深い一年だった」と昨年を振り返り、「次のコチア青年を担うべく有能で責任感のある人に新会長になってもらいたい。素晴らしい思い出をもらい心から感謝している」と勇退を表明した。
黒木慧相談役によって議事進行。〇八年度の収入は、国士舘桜祭りや県連日本祭の収益を含めて七万千レアル。支出は六万六千七百レアルで、約四千三百レアルの黒字となり繰越金に計上されたと鎌谷昭会計が報告し、拍手で承認された。
今年度事業計画としては、コチア青年花嫁移住五十周年を迎えることから、五月に記念夫人集会と講演会を開催する計画。あわせて、杓田美代子さんが担当して花嫁移住者の調査を行うことも報告された。
その他の事業として、恒例の年二回の親睦ゴルフ大会、親睦交流旅行、桜祭りや日本祭への参加、古希喜寿祝賀会、グァタパラ植樹視察旅行などが挙げられ、予算案とともに承認された。
全報告後、〇九年度役員選挙が行われた。新会長には新留静副会長が推薦され、満場一致の拍手で承認された。新留さんは会長就任にあたり、「今年は花嫁五十周年記念行事もあるが、何とか遂行して参りたい。来年はコチア青年五十五周年にもなります。衰退することのないよう維持継続していきたい」と強い意欲を見せた。
その後、四年前に中沢宏一宮城県人会長が設立した「コチア青年セラード開発株式会社」の名称について、説明を求める声や協議会として承認するかが話し合われた。
同社について中沢氏は、現在はまだ本格的な活動はしていないが、環境保全等に取組んで行く計画であることを説明。出席者からは、「コチア青年という名称をつけること自体は違法ではない。会には全く関係ない」「協議会と関連した団体だと誤解されるのは当然。考え直してもらいたい」など意見が出たが、「この場で採決せず、じっくりとそれぞれ考えて一年後の総会で決定」(高橋一水相談役)することでまとまった。
また、旧神戸移住センターの改築整備に、五百レアルを寄付することが承認された。
総会後は、和気藹々と新年祝賀会が開催され、飲み物を片手に、食事、ぶどうや柿などの差し入れを頬張りながら、夕方近くまで賑わった。
▼ ▼
新役員は以下の通り。(任期二年)
会長=新留静。副会長=白旗信、前田進、野村愛国、坂本龍雄、杓田美代子。書記=藤井剛三、黒田美佐子。会計=羽鳥慎一、上山多喜徳。相談役=瀬尾正弘、益田昭夫、神取忠、黒木政助、永山八郎、香川公宏、高橋一水、黒木慧、玉腰範義、山下治。