ニッケイ新聞 2009年2月28日付け
女性は「赤ちゃんが産みたい」ものらしい。いや、男性だって「実は僕もなんです」の組がいるそうな。もう地球が爆発するほどに人類が増えすぎ困っているのにーそんなに産んでどうするの?と、開き直りの皮肉屋もいるけれども。だがーである。不妊に悩むご夫婦は多いし、シングルママに成りたいと真剣な向きもいるそうだから事は複雑?なのである▼健康であれば、妊娠は到って簡単であり、お相手のお腹が直ぐに大きくなりー余りの速さに魂消ることしばしばである。ところが、まったくそうした兆がない方々もいる。治療を受けても効果はなく、ただただ嘆き悲しむしかない。そんなところへ体外受精という助っ人が現れたから不妊の人々の喜びは大きい▼この医療技術は大変なものでインドでは、70歳のお婆ちゃん?が、見事に赤ちゃんを産んだ。お父上は72歳、結婚して50年以上になるが不幸にして子がなく、最期の願いを込めての医者頼みだった。まあ、これはおめでたい。尤も、香川県では受精卵の取り違えという珍事もあり、折角―妊娠したのに中絶を余儀なくされるなど、いろいろと事件もある▼米では8つ児出産の独身ママが話題になった。彼女はすでに7人の子持ち。そこへまたも体外受精での8つ児であり、費用もかさむ。みんな未熟児だから保育器で育てるため病院費用は100万ドルを突破。悲鳴を上げたおかあちゃんは、寄付を募るウェブサイトを開設したらー市民から「無責任」の非難が巻き起こり大騒ぎだそうな。とー何でも体外受精に飛び付くのは如何なものか?。 (遯)