ニッケイ新聞 2009年3月5日付け
【静岡新聞】失業した外国人の再就職の後押しを目的に県が企画した「定住外国人就業橋渡し事業」が二月二十六日、浜松市で始まり、求職中のブラジル人やペルー人二十七人が県立浜松技術専門校での離職者向け職業訓練や企業の就労現場について学んだ。
浜松国際交流協会で失業者向け日本語教室に通う生徒が主に参加し、離職者向けに同校が実施する機械加工、溶接などの授業を見学した。鈴木修三校長は「今製造現場での就職は厳しい状況だが、機械加工の技能者は潜在的に不足している。技術や基本的な日本語を身に付けておくことはとても重要」と説明した。
参加者は市内の機械製造業者など二社も見学した。自動車の部品組立工場の契約が昨年十一月に切れて失業中の山本マリオさん(25)=同市中区=は「前から旋盤加工を勉強したかった。何とか技術を身に付けて就職したい」と話した。
同事業では三月、雇用の基礎知識や心構えを学んだり、外国人に体験談を聞くセミナーも開催する。