ニッケイ新聞 2009年3月5日付け
学生時代、新聞配達をしていたおかげで朝刊はただで読めたが、新聞や雑誌からの引用も卒論やレポートの資料の一部にしたことを思い出す。
何に使うのかと家族に文句を言われながら切抜きを続けているのもその頃の名残だが、インターネットのない時代、読み返せる新聞や雑誌は、貴重な情報源であった。
論文やレポートなどでも、新聞や雑誌、書籍からの情報がひらめきを与えてくれた時などは、論をまとめるのに苦労することがある一方、予備知識も情報もないまま何かを書こうとすれば、苦痛さえ覚えたものだ。
感動は自分が感動して初めて人にも伝わるというが、今日は、情報発信基地たる新聞にふさわしく、懐の深い記事が送り出せたかと問われれば、及第点はつけ難い。
自分には見えないことを見ている人々からも刺激を受けながら、今日も仕事が始まった。(み)