ニッケイ新聞 2009年3月6日付け
琉球大学から浜崎盛康アドミッション・オフィス室長、中村肖三学長補佐(広報担当)、町田宗博移民研究センター長の三人が一日に来伯し、「日本に留学するのにどのような障壁や需要があるのか」を調べると同時に三カ所で大学説明会を開催している。
サンパウロ市でも七日午後四時から二時間、沖縄県人会館(リベルダーデ区トマス・デ・リマ街72番)で大学説明会「琉球大学セミナー」を行う。同県人会が協力。
講演内容は、町田教授の挨拶に始まり、浜崎教授の基調講演「琉球大学の現在」、続いて報告「日本留学事情」として同大学紹介DVDや在学生ビデオレターの映写、最後にアンケート調査、個別面談が行われる。
一日には南麻州カンポ・グランデ市でも同様のセミナーを実施し、百人近くが訪れ、盛んに質疑応答が行われた。
五日にはサンパウロ市のUSP学内でも同学生向けのセミナーを実施し、六日には赤間学院とコレジオ・ブラジリアの高等部生徒と懇談会を持ち、ヒアリング調査を行う。
来社した中村教授は、「私費留学生の可能性を探りたい」という。現在五十二カ国から二百九十八人が留学しているが、ブラジルからは四人のみ。うち三人が国費・県費留学生で、一人が私費。全留学生では八割がアジアからで、三分の二が私費となっていると説明する。
国立大学の法人化に伴い、琉球大学も「留学生の受け入れで国際化を図る」という方向性を模索しているという。中村教授は「百一年目に向けて、大学として何ができるか、考えるきっかけにしたい」という。
浜崎教授は「県系人の多いブラジルで説明会をして関心を持ってもらい、多くの県系の方に留学してもらえれば、我々も嬉しい。今回は、生の声を聞ける貴重な機会」と積極的な来場を呼びかけた。