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東西南北

ニッケイ新聞 2009年3月11日付け

 銀行の回転扉に関する苦情は多いが、大抵はカバンの中身を出したりして解決する。ところが、四日にサンパウロ州ジュンジアイの伯銀で小切手を換金しようとした女性は、カバンの中身を全部ひっくり返してもブザーが鳴り止まない。銀行員と話そうとしても応対できないといわれて堪忍袋が切れた女性は、遂に下着とベルムーダだけで回転扉をくぐる騒ぎ。「公衆の面前で恥をかかせられた」と激昂する様子までの一部始終を携帯電話で撮影した客がおり、九日には銀行提訴に至ったと…。
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 日本で出稼ぎ者達が解雇され帰伯したりしているが、欧米でも事情は似たり寄ったり。フランスで入国拒否が増えたと九日付フォーリャ紙が伝えた他、「自国の労働者優先で職を与えよ」との横断幕を持った人達のデモの写真など、どこの国も雇用情勢は厳しい。ブラジルでも、景気回復のためにと政策金利引き下げへの圧力が強まっているが、本日十一日までの通貨政策委員会がどの程度の引き下げを決めるか?
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 リオ市北部の公立病院で、一日に風呂場で転倒し、脳内出血を起こした女性の緊急手術が二日に行われたが、執刀医が血の塊のある場所を勘違いして反対側を手術。六日に再手術を受けた女性は集中治療室に入れられたが、回復せず死亡。残された遺族が七日に、医療ミスとして病院を訴え、執刀医と外科部長が責任を問われ辞職した。
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 〇八年末には水害に泣いたサンタ・カタリーナ州で今度は竜巻。八日に二カ所、九日に一カ所での発生が報告され、家屋などに被害が出た他、ヒョウで農作物に被害。雨の中を走っていた車がイタジャイのダム崩壊による濁流に飲まれ、母子が死亡したとの報告も。