ニッケイ新聞 2009年3月18日付け
三井物産がUSP法学部国際法・国際関係研究会と共同で設置した「三井物産冠講座」の第二回が、二十四日午後五時からサンパウロ市セントロにある同法学部(Largo do Sao Francisco, 95)で行われる。講演は一時間ていど、質疑応答も予定されている。
今回は、金属資源メジャーとしては実質的に世界一といわれるヴァーレ社のローゼル・アグネーリ社長が講師。テーマは「米州とアジア-豊饒と枯渇」(仮題)だが、ヴァーレの世界戦略や日本との関係などに関連した興味深い内容も語られるとみられる。
同社長はサンパウロ市出身で四十九歳。〇一年から現職にある。同社サイトによれば、間接直接の従業員は十万人を数え、主力商品である鉄鉱石の生産・販売の世界シェアは三三%にもなる。
また、ポ語版ウィキペディアによれば、同社の〇八年の推定株価評価額は千九百六十億ドルで、国内ではペトロブラスに次ぐ規模。世界で十二番目というブラジルを代表する多国籍企業だ。
十六日に来社したブラジル三井物産の浅野秀樹取締役は「なかなか直接話が聞けない方です。多数のご来場をお待ちしています」と呼びかけた。一般入場可で無料。日語への通訳は今のところ予定されていない。
この冠講座は昨年から開始されたもので、主にUSP学生を対象に、日本社会・文化等への理解を深め、将来に亘って両国の友好の更なる発展と交流拡大に貢献できる人材の育成を図ることを目的にしている。