ニッケイ新聞 2009年3月18日付け
定期総会で単一シャッパが承認され、いよいよ明日の臨時理事会で福祉センター完成を控える援協の舵取り役が決まる。定款では、役付き理事の選出は「無記名投票による互選」とあるが、今まで二十五回の選挙で「一度しか無記名投票だったためしがない」(事務局)といい、今回もシャッパ形式となる可能性が高い。五十年の節目を迎えた援協が誰をトップにするのか、注目だ。
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帰国後のデカセギ子弟教育を調査するために来伯中の林嵜和彦・福岡教育大准教授。名刺には「ハヤシザキ カズヒコ」とカタカナで書いてあるのみ。漢字を少なくしてひらがな表記を増やそうという「漢字制限主義者」だそうで「日本語は漢字の読み方が多すぎて難しいじゃないですか」。漢字を減らした上、振り仮名を付ければいいと主張する。国際化を図った明治時代、日本の国語をフランス語や英語にしようという論議もあったが…。
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時事通信によれば、現在訪日中の飯星ワルテル下議(伯日議員連盟会長)が十七日東京で記者会見し、ブラジル政府が農林水産業や介護など、日本で人手が足りない分野への再就職を支援する方針を発表した。「あわてて帰っても国内状況がいいとは言えない」と指摘。日本語や職業教育を後押しし、再就職につなげる考えだ。一方、十五日からブラジルを訪れている深田博史領事局長も日本側の立場を伝え、ブラジル人学校や帰国希望者への支援を促している。政府間の調整により、デカセギへの支援体制が進めばいいのだが。