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コラム オーリャ!

ニッケイ新聞 2009年3月18日付け

 浜松で行なわれた在日ブラジル人の実態調査(本日付け七ページ)。六割が失業か、という結果は衝撃的だ。
 回答者は約二万人といわれる在住人口の一割、二千人以上。家族を加えれば、かなり多くの声が反映されているだろう。それはまた、彼らが置かれた現状の厳しさを表わしているとも言える。
 地元のブラジル人団体や企業からなる組織により、ブラジル商店や伯銀支店、国際交流協会で実施された同調査。コミュニティの存在が、これだけの回答を可能にした。
 そのコミュニティの存在はまた、より高度な日本語を覚えなくてもやっていける生活スタイルをも可能にした。しかし、それゆえに経済危機下での再就職が困難になっていることは皮肉な話だ。
 帰国するか「分からない」と答えた人は回答者の六割に上る。この人たちは今後どの方向に動いて行くだろうか。(ま)