労働市場=サービスの牽引で底打ちか=商工まだ人員整理続く=2月採用が失職を上回る=労相は3月回復の楽観論
ニッケイ新聞 2009年3月20日付け
ルッピ労相は十八日、三カ月続いた正規雇用の解雇攻勢が二月で止まり、採用が全国で九千百七十九人、失職を上回ったことを発表と十九日付けエスタード紙が報じた。労働省によれば雇用の牽引は、五万七千五百十八人が就労するサービス部門で、主に教習所やホテル、レストランなど。しかし、工業は五万六千五百四十六人、商業は一万二百七十五人が失職。全体では底打ちしたが、総計では十一月から一月までに、七十九万七千人が正規雇用から失職した。
熱はやや下がったが、病状は横ばい。回復するとすれば、今年下半期。これがサンパウロ大学(USP)経済学部の診断。「採用が失職を上回ったのは僅かだが、好転は好転だ」とルッピ労相は安堵。Caged(就職と離職報告書)によれば近日、二万人の新規採用見込みがあった。
僅かに好転の兆しはあるものの、二月としては一九九九年の失職総数が七万八千人であった時以来、最悪の状況だ。昨年十一月から今年一月までに七十九万七千人が失職している。しかし、労相は三月、十万人の雇用回復を見込んで楽観。
〇九年は百五十万人を採用するまでに経済は回復と、労相は見ている。ホテルやレストランが労働市場を牽引したのは、カーニバル景気といえる。しかし、これを機会に風向きが変り、失職は減ると労相はいう。
サービス以外で雇用回復を促したのは、公務員の一万四千四百九十一人。続いて建築の二千八百四十二人。農業の九百五十七人など。工業は自動車などで五万六千四百五十六人が失職しており、まだ回復の兆しが見えない。
労働市場を州別で見ると、リオ州が好転。サンパウロ州とミナス州は、ほぼ横ばい。サンパウロ州はIPI免税車の行列に、四十五日も待っている人がいるから、三月から動き出す。この三州に全国雇用の六〇%が集中している。
労相の楽観的観測とは裏腹にコンサルタントMBは、「〇八年第4四半期より良いが、投資と輸出に好転の兆しが全くないから、まだ予断は許されない」という。これまで失職は中クラスが主であったが、下クラスへ移るかどうかが注目という。
「Cagedの結果が僅かに好転したから、底打ちというのは早計だ」とMBが諌めた。さらに「国際市場に好転の兆しが見え、国内も明るくなるのは二〇一〇年と見ている。二月の結果は参考にならないし、労相はお調子者」といなした。