住宅補助金160億Rを投下へ=政府の大判振る舞い=3最賃以下に特別恩恵=大統領選への〃手土産〃か
ニッケイ新聞 2009年3月26日付け
建設業界活性化のため政府は二十四日、百六十億レアルに上る住宅補助金を百万戸分の簡易住宅分譲に投じる計画を明らかにしたと二十五日付けエスタード紙が報じた。住宅分譲計画は、世帯所得で十最低賃金以下の家族を対象とし、三最低賃金(千三百九十五レアル)以下の場合は、毎月のローンは気持ち程度のものとなる。資金は国庫からの一括出費でなく、二十年から三十年の長期にわたる分割出費とする。同計画には世帯所得六最低賃金や十最低賃金以下の家族向けローンもある。
政府の住宅分譲は、先ず地方自治体が公有地を無料提供し、建設会社が分譲希望者の登録台帳を作成。建設会社は連邦貯蓄銀行(カイシャ)のローンを受けて、公有地に分譲住宅を建設。カイシャは住宅完成後、ローンを分譲希望者に割振る。
ルーラ大統領は二十五日、正式に政府の住宅分譲案を発表する。
三最低賃金以下の場合、ローンの月賦は、殆どを住宅補助金が賄うので支払い額は最少で月々五十レアル、最大で百三十九レアル、十年ローンていどと予想される。失業中のローン決済は、契約終了時まで延期できる。ローンは居住後払う。頭金は免除。
六最低賃金以下の場合は、補助金額が少ないので分譲希望者の負担は増える。ローンの保険は軽減されるが、ゼロではない。決済は失業中が同じだが、延期期間の縮小などの条件がつく。十最賃以下はほぼ同じだが、条件が少し厳しくなる。
ルッピ労相によれば、簡易住宅は〃贈答品〃のようなものだと説明。政府が住宅に補助金として国庫から大金を投与するのは、ブラジルの歴史が始まって以来初めてという。
FGTS(勤務年限保障基金)管財委員会は、今年度分として、同基金から分譲住宅へ四十億レアルの拠出を承認。同資金は三~六最賃以下のクラスへ使う。
政府の住宅補助金は、市中金利の引き下げと住宅ローンの縮小という狙いもある。管財委員会は、さらに百九十億レアルを年利五%から八・六%までの利率で供出する意向のようだ。
簡易住宅法案は、ロウセフ官房長官の大統領選へ持たせる〃手土産〃といえる。これは、全国の州知事と人口十五万人以上の都市市長、事業家、上下両院議員を招いて、大統領が発表する。
ルッピ労相は、百万戸の住宅建設が五十三万二千人の雇用を創出すると説明。FGTSは残高が二千億レアルあるので、住宅分譲に使っても微動だにしないという。
この政府案は今後、議会で審議され、承認を受ける必要がある。