ニッケイ新聞 2009年3月26日付け
ブラジル農業拓殖協同組合連合会(農拓協、近藤四郎会長)は第五十二会定期総会を二十四日午前、サンパウロ市リベルダーデ区のホテルで開いた。サンパウロ近郊の会員はもとより、南マットグロッソ、ゴイアス、ミナスからの十四人が出席した。
〇八年度事業報告では、「第八回南米日系農協活性化セミナー」(一月、JICAと共催)、「第四回農協婦人大会」(三月、ADESCと共催)、日系農協と農業者の活躍を映像に収録(四月、JATAK委託事業)など、約一カ月に一回の割合で各農業関係団体の活動を後援したことが報告された。
収支報告では、二十四万二千三百三十レアルの収入に対し、二十二万四千八百八十四レアルの支出があり、一万七千四百四十六レアルが来年度に繰越されることが発表された。
近藤会長は、「五年間ほどは毎年赤字決算が続いていたが、今年は黒字を出すことができた」と経営状態が安定してきたことを強調した。
続いて監査役会の改選が行われた。
正監査に林良雄(COAG、グァタパラ)、玉腰豊子(ADESC)、宮田隆行(CACB、カッポン・ボニート)、補充監査に城田ジョゼ(COPACENRO、ドウラードス)、名城政春(COC、聖南西)、岩城修(南麻農協)が拍手で選出された。
なお、〇九年度予算案は二十一万レアルが計上された。
総会では、それぞれの代表が各農協の経営状態や取り組んでいる対策などを発表、出席者らは真剣な表情で聞き入っていた。
近藤会長は、昨年九月に傘下団体のバルゼア・アレグレ、グァタパラ、モンテ・カルメロの三農協に資産を振り分け、利子分を農拓協の運営費に充てることになったことに触れ、「委託事業が多かった農拓協だが、自分たちの団体という意識をさらに持ってもらえるのでは」と期待を示し、今後独自の事業展開の可能性も示唆した。