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フェスチバルは緊縮予算で=県連総会=経済危機下、より一致協力を=黒字計上も財政厳しく

ニッケイ新聞 2009年3月28日付け

 ブラジル日本都道府県人会連合会(与儀昭雄会長)は二十六日午後、サンパウロ市の栃木県人会館で第四十三回定期総会を開き、各種報告・議題を審議した。七月に控えた県連最大行事、フェスチバル・ド・ジャポン(日本祭)の予算は、昨年度支出より約六十万レアル低めに押さえた百万レアルを計画。今年は「環境」をテーマに実施される見通しだ。与儀会長は総会後の懇親会で、経済危機の影響に懸念を示しつつも、「皆さんで助け合い、今年のフェスチバルが今までよりさらに良くなるよう頑張りましょう」と団結を呼びかけた。
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 東京都友会の坂和三郎会長が議長をつとめ議事を進行した。
 昨年の収支は収入約百九十八万四千レアル、支出約百九十二万四千レで、約六万レを繰越した。
 大半は第十一回フェスチバルによるもので、収入約百七十二万レ、支出約百六十二万レ。一般会計は収入約十九万二千レ、支出約十八万八千レ。
 今年度予算は十三万四千九百五十レ。七月十七~十九日に行われる第十二回フェスチバルの予算は、経済危機の影響を考慮して百万レアルと約四割低めに抑えられた。
 しかし一般会計を見ると、一昨年の第十回フェスチバルでの未収金が加えられているため、実質的には赤字。今年度予算でもフェスチバルからの繰り入れを前提としており、〃フェスチバル頼み〃の運営状況が浮き彫りになっている。
 今年のフェスチバルでは、経済危機がスポンサー集めに及ぼす影響が懸念されているが、与儀会長によれば、現在まで訪れた企業はいずれも協力の意思を見せているという。
 今年度事業としては「移民の日」法要やアマゾン入植八十周年にあわせた「ふるさと巡り」(九月十五~二十一日)を実施。新たな試みとして六月二十一日に県人会対抗マレット・ゴルフ大会を主催する予定だ。
 昨年度の事業・収支報告および今年度事業計画・予算案ともに拍手で承認。続いて補充監事の選出が行なわれ、出席者による互選で大西博巳(広島)、南アゴスチーニョ敏男(福岡)、有北陽一ジョージ(奈良)の三氏が就任。昨年度補充監事の尾西貞夫(兵庫)、豊田瑠美(愛知)、原島義弘(千葉)三氏が正監事に就任した。
 当日はまた、新県人会長の小林操さん(茨城)、高野ジョルジさん(山梨)の二氏が自己紹介。会長交代により執行部から離れる加藤恵久(鳥取)、長友契蔵(宮崎)両副会長がそれぞれあいさつした。なお、加藤氏は副会長退任後もフェスチバル実行委員長を務める。
 ほか、園田昭憲副会長が、改正定款が現在最終チェックの段階になっていることを報告。
 山田康夫副会長からは、旧神戸移住センター改修事業への募金活動について、県連での受付け期間を四月末まで延長することが発表された。現在まで県連が受け付けた募金総額は、約二万四千レアルとなっている。
 総会後、午後七時から懇親会が催され、上原幸啓文協会長、後藤猛領事、森口イナシオ援協会長など関係機関・団体代表ほか、銀行などフェスチバル後援企業代表、西本エリオサンパウロ州議なども訪れた。