ニッケイ新聞 2009年4月2日付け
救済会(吉岡黎明会長)では、吉安園子理事と田名網富子さんが中心になって、憩の園の写真集を出版する準備が進んでいる。昨年創立五十周年を迎えたことも記念しており、日ポ両語併記で、早ければ今年中にも出版されるという。
数年前から地道に準備が進められており、すでに詳細な年表部分がほぼできあがった。昨年、憩の園の中に開所した資料室も、この準備作業の成果の一つだという。
「救済会の仕事の変遷を通して、ブラジルの福祉の変化、考え方の移り変わりが分かるものになる」と吉安理事は語る。
例えば「毎年四百人以上から入園申し込みがあるが、二十人程度しか入れない。その分、日帰り介護や、寝たきりにならないような予防医学の普及に力を入れている」と変遷の一部を説明する。
特に、九年前から始めた憩の園のある地域住民向けの地域福祉や、予防医学などの活動は、同会の将来展望に欠かせないものになってきた。
救済会は連邦政府から福祉団体として認可されているため、法人が寄付すれば、税金から控除することができる。
吉安理事は「救済会の活動をみなさんにもっと理解していただくためにも写真集を出したい。資金面での協力もお願いします」と呼びかけた。