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中東和平交渉=ブラジルが仲介に乗り出す=欧米独善主義では解決不可

ニッケイ新聞 2009年4月3日付け

 ブラジル政府は三月三十一日、ドーハで行われたアラブ南米合同会議の席上、中東和平交渉を仲介する用意があると表明したことを四月一日付けエスタード紙が報じた。
 中東和平交渉は現在、米国とEU、ロシア、国連の四代表で行っている。さらにブラジルが加わり、パレスチナ国家を創設しイスラエルを和平へ引き寄せる五重奏を奏でるというもの。
 中東和平交渉には、途上国代表も加わるべきだというのがルーラ大統領の考え。長年にわたって再々、交渉が行われたのに進展がないのは不可解だという。
 「パレスチナに経済的自立をさせず国家も創設させないのは、パレスチナ国民の苦しみを分かっていないからだ」と大統領が訴えた。さらに「イスラエル政府を交渉の席へ座らせ、真面目に和平を根本的に話し合うべきだ」と強調した。
 これまでの中東和平交渉は、欧米の独善主義で行われた。ブラジルがパレスチナの立場を理解してくれると見て、パレスチナのワリキ外相が仲介を依頼してきた。
 ブラジルはパレスチナとイスラエル両国に友好関係があるので、仲介役に相応しいと同外相が見ている。