ニッケイ新聞 2009年4月9日付け
サンパウロ市のオスカール・フレイレ街といえば、南米最高級のブランド服の商店街で知られる通りだが、この通りで少なくとも八人のデング熱患者が出て、住民を不安に陥れている。工事中の場所の溜まり水が原因と見られているが、同地区での買い物には防虫スプレー持参を忘れずに。
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八日付本紙で、A~Cクラスが減り、D、Eクラスが増加と報じたが、三月のサンパウロ市での債務不履行の五九%は、三最低賃金(一三九五レアル)以下の人のものと七日付アゴーラ紙。失業を恐れる人は低所得者を中心に五九・七%もおり、金融危機と失業増加が数字で表れている。米国では、教会の牧師にクレジットカードを焼き払ってもらい、借金生活脱却の第一歩とする人たちも。
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パラー州裁判所が、ドロシー・スタング修道女の暗殺指示容疑のヴィタウミロ・バストス・デ・モウラ農場主、通称ビダの無罪判決を七日に翻し、即刻身柄拘束を命じた。無実の証拠として提出された他の容疑者の供述撮影ビデオが、判事や検察側の了解を得ておらず、無効と判断されたため。同地域の農場主はある意味絶対権力者だが、そういう地域ならなおさら、法の裁きが厳正に行われる必要がある筈だ。
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六日にサンパウロ州のロドアネル(環状線)の工事で、動物一〇五頭の死亡確認と報じられた大西洋岸森林地帯の回復計画が提出されたと八日のエスタード紙。五〇年までにセアラ州とほぼ同面積の一五万平方キロの植生回復というものだが、それまでに新規伐採がどれだけ進むかも気掛かり。マット・グロッソ州でも、破壊した森林の修復は三〇年以内でよいとの州条例案が出ているが、国の基準より緩い基準でも、何もないよりはマシ?