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ブラジル日本交流協会=10人が各地で研修=それぞれの思い胸に

ニッケイ新聞 2009年4月15日付け

 ブラジル日本交流協会(二宮正人理事長)の第三期研修生十人が十一日着伯した。サンパウロ(四人)、ソロカバ、サンベルナルド・ド・カンポ、ブラジリア、マナウス、カンポ・グランデ、カシアス・ド・スールの七都市で十四日から、一年間の研修を行なう。
 同協会は一九七六年から、「若者交流によって新しい日伯間のチャンネルを創る」ことを目的に活動。
 〇七年からはブラジルを主体としており、現在までに七百四十八人がブラジルを訪れている。
 協会生OBで現在、運営にも関わる仁尾帯刀さんと協会生五人が十三日本紙を訪れ、それぞれの思いを語った。
 金剛仙太郎さん(32、埼玉、研修先=ニッケイ新聞社)は、四年間営業職に就いていたが、ブラジルで転機を図ろうと応募。「自分にあった仕事をみつけることができれば」と永住も希望する。
 井上麻衣子さん(30、東京、マナウス商工会議所)は、リオ、バイーアを旅行で訪問したことで、ブラジルの魅力に惹かれた。
 「今年はアマゾン日本人移住八十年。移民の話も聞きたいし、祭典にも関われれば」と意欲を見せる。
 「日伯の懸け橋になりたい」と話す古賀アンドレアさん(22、サンパウロ、二宮弁護士事務所)は、日系三世ながら広島育ち。五歳から大学卒業までを過ごした。
 「日常会話はできるけど、知らないブラジル社会のことを勉強したい」。
 榊原愛美さん(21、千葉、カシアス・ド・スール日伯文化協会)は大学を休学、日本語教師として研修する。
 昨年、ファヴェーラ(モンテ・アズール)でボランティアをしていた友人を訪ね、「日本文化や日本語を教えたい」という気持ちが強まり、来伯を決めた。
 「五年越しの片思い」と喜ぶ西尾江里香さん(23、北海道、クリアチーバ社)は初の来伯。進学先の名古屋で日系の友達ができ、「ずっと興味があった」と嬉しそうな表情を見せる。カンポ・グランデのバンカリアで販売業に携わる。
 仁尾さんは、「一年間健康で色んな人に会って、思い出と体験を詰め込んで帰国して欲しい」と激励の言葉を送っていた。