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コラム オーリャ!

ニッケイ新聞 2009年4月15日付け

 広島の神楽、徳島の阿波踊り、鳥取の傘踊りなど、ここブラジルで今も盛んに行なわれている郷土芸能は多い。
 中でも数の多さから言えば、やはり沖縄が際立つ。県費留学生OBが演出した舞台に一千人以上が詰め掛け、先日十周年公演を行なった琉球國祭り太鼓も二千五百人の会場を埋める人気を見せた。一世が持ち込んだ芸能が、三世、四世の世代になっても活気にあふれている。
 傘踊りは昨年の地元市長来伯をきっかけに、母県の祭りへの参加が決まった。石見神楽の指導者も訪れ、阿波踊りは母県の阿波踊り協会副会長らが来伯。来月には初の人形浄瑠璃公演と芸能を通じた交流が広がる。
 昨年の百周年を通じて来伯した多くの人たちが、ブラジルで受け継がれる郷土芸能の存在を知り、その熱気に触れたはず。ここから双方向の交流に繋がる機運が生まれていけばと思う。(ま)