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ガンより家庭内暴力心配=女性向け世論調査で判明=当てにならぬ警察や司法?

ニッケイ新聞 2009年4月16日付け

 ブラジル世論調査・統計機関(Ibope)が十四日に、女性が最も恐れるのはガンより家庭内暴力との調査結果を発表と十五日付エスタード紙やメトロニュースが報じた。
 二月に行った全国調査によると、女性の恐れるものとして、夫や子供による家庭内暴力を選んだ回答者は五六%。エイズ感染や流行の五一%、外出時の暴行の三六%、乳ガンや子宮ガンの三一%などを上回っている。
 離婚した夫から暴行された直後の回答者など、夫や前夫からの暴行被害者や被害者を知っているは五五%で、〇六年の五一%から増加。内三九%は暴行された女性を助けようとした経験もある他、無回答の一七%の中にも、被害者や被害者を知っている人が含まれている可能性もある。
 一方、女性への暴行の理由は、酒三八%、ブラジル人男性は暴力的三六%、女性が挑発一五%、経済的問題八%など。パスコアには、麻薬を買う金をせびった後、もっとよこせと襲いかかった息子を、母親が父親の銃で射殺する事件も起きており、麻薬中毒や麻薬購入資金欲しさの暴行もそれなりの数となりそうだ。
 家庭内暴力を恐れる女性は〇六年の五〇%より増えており、内陸部の小さな町ほど深刻。北東伯では六四%が家庭内暴力を恐れている。
 一方、加害者と別れられない理由は、経済力不足二四%、子供が心配二三%、殺されるのが恐い一七%など。二四歳以下での殺されるのが恐いが二四%との数字は、若者の自己抑止力低下の反映ともいえる。
 家庭内暴力の恐さは、誰がいつ、どのような形で暴行に至るか予測できず、被害者も平安を保てなくなること。予防や治療が可能で、罹患しても心の平安を保ち得る病気との違いは決定的だ。
 七八%の人がマリア・ダ・ペーニャ法を知っている一方、五九%は警察や司法は当てにならないとし、訴えても夫婦の痴話事としか考えない、他の事件が優先されるなどの不満も出ている。
 本来の家庭は、家族が憩い、新しい力を得る場だが、それが危機に面している。ストレス拡大や食生活の変化による精神構造変化など、種々の要因が招いた負の結果ともいえそうだ。

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