ニッケイ新聞 2009年4月16日付け
キューバのフィデル・カストロ前首相は十四日、「経済制裁をも廃止するよう米政府に求めるが、慈悲を求めているのではない」と声明を発表したことを十五日付けジアリオ・デ・コメルシオ紙が報じた。
旅行と送金の自由化は、両国間の幕開けとして前向きに受け止めるが、雀の涙のようなものと批評。キューバは臥薪嘗胆の思いで耐えたが、これからも耐える。飢えて死んでも乞食のマネはしないという。
前首相の声明は、政府サイトで発表された。米国の経済制裁は経済のみに留まらず、キューバの上に網を被せ、全ての文化活動も人道活動をも封じたが、オバマ大統領は米国のイメージを変えたと賛辞を送った。
アモリン伯外相は、米国の変化は小規模だが、キューバが米大統領を刺激しないよう期待すると述べた。米州機構会議(OAS)ではルーラ大統領が米キューバ問題を議題に上げ、門戸解放に努力する。キューバは、米国に雪解け時代を期待しているようだ。