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コラム オーリャ!

ニッケイ新聞 2009年4月16日付け

 十四日付エスタード紙によれば、米国人の実父とブラジルの継父との間で養育権が争われている八歳の少年S君(本紙三月十三日既報)は、三月三日にブラジルに残りたいと意思表示をしていたという。
 一方、同日のG1サイトに、十六年間日本に不法滞在のフィリピン人夫妻が強制送還されたが、日本生まれで日本語しか話せない十三歳の娘は日本に残り、日本人と結婚している伯母に引取られたとの記事。両親見送りの際撮った三人の涙顔の写真も掲載されていた。
 出稼ぎの人の中にも、帰国を余儀なくされた両親と、日本に残りたい子供といった葛藤が生じる例もあることだろう。
 我が家の子供達も、旅行として日本に行くのなら良いが、日本に定住する気はないと宣言しているが、住み慣れた環境、使い慣れた言語は、血の繋がりを超えるのかと、改めて考えさせられた一日だった。 (み)