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米州首脳会議=オバマ・ドクトリンに魅せられる=ブラジルは仲介役に=キューバ制裁解除が今後の課題=後は本人同士の談判で

ニッケイ新聞 2009年4月21日付け

 オバマ米大統領は十九日、トリニダード・トバゴで開催された米州首脳会議で「オバマ・ドクトリン」を披れき、中南米左翼政権の首脳らを包容したと二十日付けエスタード紙が報じた。ラテン・アメリカと米国は、新時代構築で認識が一致。米大統領の考えが反米と思われた国々に受け入れられたことで、キューバやベネズエラとの間に雪解け時代到来と同大統領が喜びの意を表した。しかし、ルーラ大統領が会議最大の焦点「キューバの経済制裁廃止」は、これからだと諌めた。
 
 米州を席巻していた緊張感は解かれ、これからは米外交へ有利に展開すると米大統領は見ている。チャベス大統領は米大統領の才能を認め、ボリバル主義の同志面々と共に、友好関係を結ぶため米大統領に握手を求めた。
 ルーラ大統領は十九日、米大統領の演説を米国とベネズエラの野戦として観戦した。それで米国がラテン・アメリカの小企業救済に、一億ドルしか出さないことで不満を訴えるのを忘れた。
 米国の経済危機を知っているが、GDP(国内総生産)十七兆ドルもある国が、中南米へたった一億ドルは少なすぎると大統領がこぼした。
 米国とラテン・アメリカに新外交関係が始まることは、米政府による同地域への内政干渉に終止符が打たれ、国民の投票で選ばれた政権を陰謀で打倒するようなことはもうしないという意味だと、ルーラ大統領は見ている。
 中南米首脳は、米大統領と友好関係を求める必要はない。首脳会議最大の焦点「キューバに対する経済制裁の廃止」は、友好関係で解決するものではなく、米とキューバで解決に向けて直接談判をするものだと、ルーラ大統領が評した。
 伯米関係が現在も友好関係を維持できたのは、ブッシュ前大統領の好意であり、それがオバマ政権へ緊密な関係でつながったことを忘れてはならないと強調した。
 米州首脳会議主役のお株は、オバマとチャベスに奪われ、ルーラは影が薄かったようだ。しかし、キューバ制裁の廃止は中南米全首脳の悲願であり、そのための仲介依頼でブラジルへお百度を踏んだのは事実であることを全員知っている。
 ルーラ大統領の考えでは、経済制裁の廃止交渉は仲介者が場所のお膳立てをするだけだという。仲介者もなく米政府代理とキューバの代弁者が会うなら、罵倒の応酬になる。また誰も両政府から交渉の委任状をもらっていない。だからルーラ大統領は決議のない会議の記念撮影に参加しなかったし、他の首脳もそれに倣った。

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