生誕の地からツアー開始=歌手生活50年を記念して=音楽界の王R・カルロス
ニッケイ新聞 2009年4月21日付け
ブラジルやラ米全域に幅広いファンを持つ音楽界の〃王〃ロベルト・カルロスが、六八歳の誕生日に歌手生活五〇周年記念ツアーを開始したと、十九日のテレビや二十日付伯字紙などが報じた。
ツアー会場は生まれ故郷のエスピリトサント州カショエイロ・デ・イタペミリン。町が生んだ大歌手の誕生日と歌手生活五〇周年を祝おうと、十三日から催し続きの同市へのR・カルロス到着は十九日午後五時ごろ。
Tシャツにジーンズのラフな格好で飛行場に現れた〃王〃は、八時五二分には、いつもと異なる薄いグレーのスーツでステージに立ち、「戻ってきた」との歌詞が入る曲「門」や「感動」を皮切りに、一万二〇〇〇人のファンを魅了した。
四一年から青年期までを過ごしたカショエイロの町は、幼友達や親族、彼の才能を見出したピアノ教師、ラジオで九歳の彼の歌声を聞いて以来結婚もせずに彼を見守ってきた女性ファンなど、多くの思い出もある町だ。
生家は博物館となり、彼が学んだ教室には記念プレートが掲げられるなど、町の人々の思いも感じながら最初のステージを踏んだ〃王〃は、九歳で歌い始め、一一歳で番組も持たせてもらったラジオZYL―9時代を思い出しながら熱唱した。
一四年ぶりの故郷でのショーでは、誕生ケーキを手にした息子達がステージに上がり、会衆も共に「パラベンス」を歌う場面もあった。
青年期にリオ市に出たR・カルロスが、コパカバーナのナイトクラブで歌い始めたのは一八歳の時。物まねから始まる、歌って金を貰う生活を歌手生活の起点として五〇年と、一月十四日付エスタード紙が報じている。
一九五九年のレコード初版販売以来、二月には五回目を迎えた恒例の豪華客船でのショーなど、多くのファンを魅了し続け、誰もが認める音楽界の〃王〃。故郷では十九日、「王である術は知らない。私が知っているのは歌うことだけ」と語ったというが、この謙遜さも大きな魅力の一つだ。
九歳で非凡な歌声を披露した少年の夢と成功への軌跡が六〇年の節目を迎える一〇年、三月までの全国二〇市での五〇周年記念ツアー後は、国外ツアーも開始される。