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国際金融=外資の流れが変わる?=生産から金融投資へ=外貨収支ようやく黒字に=ブラジル内に還流する投資

ニッケイ新聞 2009年4月24日付け

 中央銀行は二十二日、今年第1四半期に株や確定利付き証券など金融市場への活発な外資の帰還が見えるものの、生産部門への直接投資は昨年度比三九%も落ち込んだと発表したことを二十三日付けエスタード紙が報じた。昨年五月から赤字が続いていたサンパウロ市証券取引所の三月の外貨収支は、ようやく八億四千四百万ドルの黒字へ転じた。これは国際金融が、ブラジルの生産経済よりも金融経済に関心を持ち始めたからだと中銀は見ている。
 
 ブラジルの金融市場では、昨年六月から今年二月までに、百七十億ドルが流出した。ブラジルの確定利付き証券は短期、長期ともに三月、七億八百万ドルの配当を支払い、世界で最も有利な投資と見られている。
 確定利付き証券が牽引し、芋づる式に他の金融商品にも外資が入りつつあると、中銀経済局のアウタミル・ロッペス局長が述べた。いわば直接投資の弱勢を、金融投資が補っているという。
 年間累計で昨年同期に八十八億ドル入った外貨は、今年五十三億ドルしか入っていない。外貨収支はようやく三月に黒字に転換したが、金融危機で落ち込んだ分をまかなうには不足しており、政府は国際収支決済のために、同危機発生以来、今も外資借り入れをしている。これまで安定していた国際収支に、このような異常事態が発生したのだ。
 危機が始まったころ、多国籍企業が本部救済のために大量の外貨を送金した。当時は有利な為替率と好調な収益を背景に、外貨が怒涛のように流出して行った。その後、レアル通貨は下落し送金は半減した。
 一方、ブラジルの国外投資も激減した。〇八年の第1四半期に七十三億ドルを投資したものが、〇九年同期は二十四億ドルに過ぎない。ブラジルの多国籍企業は〇八年、資産の購入に百八十億ドルを投じ、さらに借入金百五十五億ドルを投入。
 それが〇九年三月現在、資産購入は十億六千八百万ドルに、借入金は十億七千四百万ドルに留まった。資金の投入を中断しただけでなく、回収を始め、二十八億ドルを持ち帰った。全ての多国籍企業が恐慌に際し、本丸を守るため資金を回収した。ブラジル企業も、それに倣ったのだ。

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