ニッケイ新聞 2009年4月24日付け
二月二十三日に池の水が流れ出し、魚や黒鳥救出劇も繰り広げられたサンパウロ市アクリマソン公園の池(二月二十六日付本紙既報)は、修復工事後、水こそ満たされたが魚も水鳥もいないままだった。そこで新たに発生したのが大量の虫。蚊に似ているが蚊ではないという虫は、刺しもせず、羽音も耳につかないが、アレルギーを引起す可能性があるという。汚泥未処理のまま水を戻し、年末に汚泥を処理するまで魚などは戻さないと言っていた市は、ボーフラのような幼虫駆除のため魚だけ戻したようだが、実は、なし崩しへの第一歩?
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マット・グロッソ州と境を接するサンパウロ州三市で、採択後も実行されてなかった夜間外出制限の取締りを開始と二十三日付エスタード紙。一四歳以下は二〇時半までなど、年齢毎に一人で出歩ける時間を決めたもので、初日の二十二日にはイーリャ・ソルテイラで、時間が過ぎていた上、酒も飲んでいた四人を警察に連行。親が出頭し、責任の所在を明らかにした上で四人とも開放されたが、麻薬密売などが起き難くなる、自由の束縛、店の売上が落ちるなど、町では賛否両論だ。
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サンパウロ市南部ヴィラ・クレメンチーノのアパートで二十二日、サンパウロ総合大学とサンジューダス大学の法学教授レナット・V・リベイロ氏が、五歳の息子と抱き合うようにして死んでいるのが発見された。離婚した妻に息子の養育権が与えられ、十五日に一度会うだけとなった同氏は、十七~十九日を息子と共に過ごす事になっていた。警察では、息子の養育権を認められなかったリベイロ氏が、息子を道連れに自殺したものと見て捜査している。天下のインテリ教授も悩みは庶民とあまりかわらないようだ。