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はつらつ老ク連交流旅行=カンピーナス・インダイアツーバへ=連載《上》=市内観光、にこやかに=明治会例会で交歓会

ニッケイ新聞 2009年4月28日付け

 ブラジル日系老人クラブ連合会(以下老ク連、重岡康人会長)は三月二十六、二十七の両日、交流旅行『よその町とよその老人クラブを知ろう』を実施、三十八人がカンピーナス・インダイアツーバを訪れた。市内観光、トヨタ、ヤンマーの工場を見学したほか、明治会(カンピーナス)、親和会(インダイアツーバ)、清流会(アチバイア)の会員らと賑やかに歓談を楽しんだ。
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 リベルダーデ広場に集まった一行はカンピーナスに向け、午前八時に出発した。
 老ク連は「老後の生活充実を目的とする老人クラブ活動に必要な便宜を図る」ことを主旨に、一九七五年に創立。
 サンパウロ、パラナ、ブラジリア連邦区に四十七の参加団体があり、様々な活動を行っており、旅行も年二回ほど実施、多くの参加者を集めている。
 カンピーナス市に到着したバスに乗り込んできた地元観光ガイドのレジーナさんの説明で「カンピーナスの七名所」を巡る。 
 元鉄道駅で現在観光文化センターとして活用されている同市のシンボル「エスタソン・クルツーラ」、白い漆喰の外面が美しい「メトロポリターナ大聖堂」、同市で一番大きなレジャー施設のある「タクアラル湖」、一八世紀末に建設された「ジョッキー・クラブ」、百四十三の店がひしめく「公設市場」、地元名門校で緑がまぶしい「エスコーラ・カデッテス」―。
 最後に市内を一望出来る展望台で、かつては給水塔として利用されていた「カステーロ・ダ・アグア」に登り、眺望をしばし楽しみ、カンピーナス日伯文化協会へ向かう。
 同会老人部である明治会(沖純一会長、百六十六会員、一九七二年創立)のメンバーらが会館入り口で出迎え、第百四十三回例会に出席した。
 最初に神吉成典副会長の司会により、同会で踊りや体操を担当していたが三月二十三日に亡くなった石井君江さんの冥福を祈り、一分間の黙祷を行なった。
 「老人クラブの歌」(中野欣一作詞、町田等作曲)を合唱した後、森本完二相談役のリードにより、美空ひばりの「柔」にあわせ、柔軟体操を行なった。
 沖会長は、歓迎の意を表し、「今日の交流会を楽しみにしています」とあいさつ。 
 老ク連の重岡会長は、昨年の百周年地蔵建立への寄付、老ク連センター建設時に寄付三千八百二十五ドルがあったことに改めて感謝しつつ、「自分の力で毎日を送れるよう頑張りましょう」とあいさつ。
 三月の誕生日会で両会あわせて二十六人が祝われ、パラベンスの声が響いた。
 八二歳になった山本茂さんは、「プレゼンチまで貰えるとは夢にも思わなかった。交流が盛んになるよう今後も協力したい」とマイクを取り、感謝の言葉を述べた。
 JICAシニアボランティアの貞弘昌理さんが「影を慕いて」「ふるさと」や「北国の春」などのメロディーをギター演奏、纐纈蹟二さんが伴奏に合わせ、「黒田節」で自慢の喉を披露した。
 貞弘さんによる落語「寿限無」、内山卓人さんの手品が参加者を楽しませていた。
 「仰げば尊し」「蛍の光」などを皆で合唱し、最後に記念撮影。別れを惜しみながら、一行は会場を後にした。
 明治会の元会長でもある和田茂恵さん(88、高知)は、「子供に返ったようで楽しかった」と笑顔を見せた。
 明治会・老ク連の創立会員で〇七年に百五歳になる三日前に亡くなった本山喜久雄さんの息子、継男さん(81、二世)も「良かった。親父も頑張ったからね」と喜んでいた。(つづく、堀江剛史記者)

写真=明治会のメンバーと記念撮影(3月26日、カンピーナス文協)