ニッケイ新聞 2009年5月1日付け
サンパウロ市証券市場(ボベスパ)は四月二十九日、株価指数を四七・二二六ポイントに付け、七カ月にわたる悪夢から覚め、順風を迎えながら四月を終了と同三十日付けヴァロール紙が報じた。
これまで逃避していた資金が、また帰りつつある。二十八日は一日だけで四十七億ドルが、ブラジル市場を目指して流入した。まだ債務不履行のリスクは高く株価の高騰は不安定であるが、堅実な足取りで外貨が入ってくる感触がある。
金融市場の流通量は完全に回復したわけではないが、そんなことを心配する様子は見えない。流動性の高いペトロブラスやヴァーレなどが買われ、投機家が長期投資に臨む姿勢が伺える。
米国のGDP(国内総生産)は第1四半期、マイナス六・一%と発表したが、米金融市場は活発に動き出した。ブラジルは政策金利を引き下げ、投資ファンドが国債や確定利付き債券よりも有利な好材料を提示した。