コラム　オーリャ！

ニッケイ新聞　２００９年５月１日付け

　ブラジルへ来て二週間が過ぎた先週、イタペセリカ文協主催の運動会へ取材に出かけた。
　〇一年、ブラジルを旅行していた学生の私は、偶然にもイタペセリカであった鹿児島県人会運動会に参加した。当時はブラジル、鹿児島、運動会というものが結び付かず戸惑ったが、私をブラジル、日系人の虜にし、再度この地を踏むきっかけとなったことは確かだ。
　玉入れや綱引きなどの懐かしい競技があり、子供も大人も積極的に参加していた。会場には万国旗が掲げられ「ここは昔の日本か？」と驚いた。だが、日本のような規律正しさはなく、自由に楽しく、という雰囲気を感じた。今の日本では、人数や雰囲気の面でもなかなか見かけない光景だ。
　八年ぶりの運動会では、バスで来る人が減り、自家用車が増えていて驚いたが、今も日本文化は色濃く残っていた。今後も温かくも楽しくあってほしい。　（仙）