ブラジル国内ニュース(アーカイブ)
中国産靴が大量上陸=伯企業で〃逆輸入〃現象
ニッケイ新聞 2009年5月5日付け
南リオ・グランデ州の製靴会社経営者のリカルド・レイテ氏は十一年前、経営不振から自社を閉業。中国南部のブラジル人集団地ドングアン市に同業者の呼び寄せで移住し今度、独自の製靴会社を設立と三日付けエスタード紙が報じた。
同氏は夫婦と子供三人の五人で、従業員百八十人を雇用し年間四百万足を生産。同市では三千人のブラジル人が中国製の靴を製造し、ブラジルへも輸出している。
ブラジルと中国では、生産方式が異なる。中国では大量生産に入る前、先ず、ブラジル人が雛型を作る。雛型の細部指示に従って中国人が、経営管理と生産管理を担当し輸出までこぎつける。
ブラジルでは、生産原価や熟練工の人件費、為替管理で中国方式に太刀打ちできなかった。ブラジルは、熟練工を一人育てるのに多額の費用を要する。中国には器用な熟練工が多数おり、技術の習得も早い。